AI政策動向マンスリー情報

AIセーフティに関する内容を中心に、国内外の主なAI政策動向をお届けします。
なお、情報収集の都合上、項目ごとに掲載対象期間が異なる場合がございます。

日本AISIの活動(11月1日~11月30日)

  1. (2025/11/12)日本産学フォーラム 国際シンポジウム2025にて、所長の村上が登壇
    2025年11月12日、日本産学フォーラムが主催する国際シンポジウム2025「全世代のための未来社会のデザイン」のパネルディスカッションにおいて、所長の村上が登壇した。
    https://www.linkedin.com/posts/japan-aisi_last-week-at-the-businessuniversity-forum-activity-7396345625077870592-NdHo

  2. (2025/11/18)「AISIロボティクスSWG」紹介動画を公開
    2025年11月18日、YouTubeにおいて、AISIの分野別事業実証ワーキンググループの1つであるロボティクスSWGについての紹介動画を公開した。
    https://www.youtube.com/watch?v=pKGVWA8F3p8

  3. (2025/11/19)EdgeTech+2025にて、副所長の平本が講演
    2025年11月19日、組込みシステム技術協会が主催するEdgeTech+2025において、副所長の平本が「AI社会に向けた基盤整備とその活用」と題して講演を行った。
    https://www.jasa.or.jp/expo/

  4. (2025/11/24)「AIセーフティに関する評価観点ガイド」紹介動画を公開
    2025年11月24日、YouTubeにおいて、AISIが公開中の「AIセーフティに関する評価観点ガイド」の必要性や活用方法等についての解説動画を公開した。
    https://www.youtube.com/watch?v=neGrU5QENoI

  5. (2025/11/27)「AIガバナンスに資する透明性レポートハンドブック」を教材としたイベントにて、所長の村上が登壇
    2025年11月27日、東京大学国際高等研究所東京カレッジ、東京大学未来ビジョン研究センター、東京大学次世代知能科学研究センター、及び日本ディープラーニング協会が主催し、AISIも後援するイベント「AIガバナンスと透明性レポートの実践に向けて-広島AIプロセスを事例に」において、所長の村上が登壇し、AISIの取組について紹介した。
    https://www.tc.u-tokyo.ac.jp/ai1ec_event/16044/

国内AI政策動向(11月1日~11月30日)

  1. (2025/11/04、21)総務省、AIセキュリティ分科会の第4回、第5回会合を開催
    総務省はAIセキュリティ分科会の第4回、第5回会合を開催した。両会合で企業によるセキュリティ対策が紹介されるとともに、第5回会合では、「AIセキュリティ分科会取りまとめ 骨子・論点整理(案)」が示された。本案では、分科会で策定するガイドラインの位置づけや対象とする脅威、対策例などが示されている。
    https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/cybersecurity_taskforce/02cyber01_04000001_00330.html
    https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/cybersecurity_taskforce/02cyber01_04000001_00332.html

  2. (2025/11/07)内閣官房国家サイバー統括室(NCO)、「サイバーセキュリティ戦略(案)」に関する意見を募集
    NCOは2025年11月7日から23日まで、「サイバーセキュリティ戦略(案)」に関する意見を募集した。本戦略(案)には、AIに対する攻撃、AIを利用した攻撃が新たなサイバーセキュリティ上のリスクとして取り上げられ、AIを活用したサイバーセキュリティ確保を加えた3つの観点でのサイバーセキュリティ施策の推進が記述されている。
    https://www.cyber.go.jp/policy/group/kihon-s/strategy2025.html

  3. (2025/11/21)内閣府、人工知能基本計画骨子等への意見を募集
    内閣府は2025年11月21日から27日まで、「人工知能基本計画骨子」及び「人工知能関連技術の研究開発及び活用の適正性確保に関する指針骨子」について、意見を募集した。骨子の基本構想では、リスクへの対応として、「AIの技術進歩とともに変動するリスクを適時適切に把握し、AIの透明性・公平性・安全性を始めとする適正性を確保することで、安全・安心で 『信頼できるAI』を体現し、国民が抱く不安を払拭していくことが不可欠」と記述されている。
    https://www8.cao.go.jp/cstp/stmain/20251121ai.html

海外主要国のAI政策動向 ※日時は現地時間

【米国】(11月1日~11月30日)

  1. (2025/11/13)エネルギー省先進科学計算研究所、官民コンソーシアム設立にあたり情報提供依頼を開始
    エネルギー省(DOE)配下の先進科学計算研究所(ASCR)は2025年11月13日、同省の科学データを活用した自己改善型AIモデル開発を目的とした官民コンソーシアム設立にあたり、情報提供依頼(RFI)を開始した。2026年1月14日までの期間で、同省の保有するデータ及び施設を活用し、同省や国研、他のAI開発者との連携を通じて最先端のAIモデルを開発したい組織や、シンクタンク、投資家、研究機関等を中心に、コンソーシアムの在り方や効果的な国研との連携等について意見を募る。
    https://sam.gov/workspace/contract/opp/18575cee90e74b11bbe963d7750408d8/view

  2. (2025/11/24)連邦政府、大統領令「Genesis Missionの始動」を発行
    連邦政府は2025年11月24日、米国の科学技術競争力強化のため、AIを活用した科学研究を国家規模で推進することを宣言した大統領令「Genesis Missionの始動」を発行した。同ミッションをマンハッタン計画級の国家的取り組みとして位置づけ、エネルギー省(DOE)の主導及び大統領科学技術補佐官(APST)の調整下で、同省傘下の研究開発資源を結集し、連邦の科学データセットを横断的に活用するため、高性能計算資源やAI対応の計算ツール等を提供する「米国科学安全保障プラットフォーム」を設立・運営すること、国家科学技術課題を特定することを指示するもの。
    https://www.whitehouse.gov/presidential-actions/2025/11/launching-the-genesis-mission/
    https://www.energy.gov/articles/energy-department-launches-genesis-mission-transform-american-science-and-innovation

【欧州】(11月1日~11月30日)

  1. (2025/11/10)英国国防AIセンター、AI評価ツールを開発
    英国国防AIセンターは2025年11月10日、英国国防省が業界と協力してAI 技術を評価・調達する方法を再定義する新しいツールを開発していることを公表した。パフォーマンス、信頼性、堅牢性、セキュリティという4つの重要なカテゴリーにわたってモデルを客観的に評価できる、安全でベンダー中立的な評価プラットフォームであり、来年3月の業界交流イベント(DAIC Connect 2026)までに稼働を目指す。
    https://www.gov.uk/government/news/launching-the-ai-model-arena

  2. (2025/11/19)欧州委員会、Digital Omnibus on AIを提案
    欧州委員会は2025年11月19日、Digital Omnibus、Digital Omnibus on AI、データ統合戦略及び欧州デジタルウォレットの4施策をデジタルパッケージとして提案した。Digital Omnibus on AIはAIへの過度な制約を簡素化する取組であり、EU AI法の高リスクAIシステムに関する義務の適用時期の見直し、AI提供者が高リスクでないと判断したAIシステムの登録義務の撤廃などが含まれている。
    https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_25_2718

【アジア(中国、韓国、インド、シンガポール)】(11月1日~11月30日)

  1. (2025/11/05)インドの電子・情報技術省(MeitY)、「India AI Governance Guidelines」を発表
    インドの電子・情報技術省(MeitY)は2025年11月5日、IndiaAI Missionの一環として、安全で包括的かつ責任あるAI導入をあらゆる分野で確保するための包括的なフレームワーク「India AI Governance Guidelines」を発表した。信頼、人間中心設計、公平性と包摂性、説明責任、理解可能性を備えた設計、安全性・レジリエンス・持続可能性などの基本原則に基づき、インフラ整備、能力構築、政策・規制、リスク軽減、説明責任、制度設計の6つのガバナンスの柱ごとに、短期・中期・長期の具体的なアクションプランを示したもの。
    https://www.pib.gov.in/PressReleasePage.aspx?PRID=2186639®=3&lang=2

  2. (2025/11/18)インドの電子・情報技術省(MeitY)、無料の全国AI入門コース「YUVA AI for ALL」を開始
    インドの電子・情報技術省(MeitY)は2025年11月18日、IndiaAI Mission の一環として、特に若者を中心に人工知能(AI)の世界を紹介する無料のコース「YUVA AI for ALL」を開始した。AIツールを安全かつ責任を持って使用する方法の理解、倫理的な AI 導入の促進などの内容も含まれており、コースを修了した学習者には、インド政府から公式証明書が発行される。
    https://www.pib.gov.in/PressReleasePage.aspx?PRID=2191334®=3&lang=2

  3. (2025/11/27)韓国政府、「新産業分野規制合理化第1号ロードマップ」を発表
    韓国政府は2025年11月27日、「新産業分野規制合理化第1号ロードマップ」を発表した。技術開発、サービス利用、インフラ、信頼と安全規範の4分野67項目で規制を合理化する計画であり、AIロボットの安全性と人材代替の可能性の検討、安全基準の見直しによるAIロボットの活用の加速、高インパクトAIの概念の確立による事業責任負担の合理化などの内容が含まれている。
    https://www.korea.kr/briefing/pressReleaseView.do?newsId=156731893

国内の主要なAI関連レポート等(11月1日~11月30日)

  1. (2025/11/25)科学技術・学術政策研究所、「人工知能分野における国・地域別の発表概況(2025)-国際会議及びOpenAlexに基づく分析-」を公表
    https://www.nistep.go.jp/wp/wp-content/uploads/NISTEP-STIH11-4-00411.pdf

海外の主要なAI関連レポート等(11月1日~11月30日) ※日時は現地時間

  1. (2025/11/25)英国政府、「International AI Safety Report」に技術的なセーフガードとリスクマネジメントに関するアップデートを実施
    https://internationalaisafetyreport.org/publication/second-key-update-technical-safeguards-and-risk-management