AISI事業実証WG 2026年度上期報告会を開催しました

AIセーフティ・インスティテュート(AISI、所長:村上明子)は、2026年10月7日(水)、AISI事業実証ワーキンググループ(WG)における各サブワーキンググループ(SWG)の活動について、2026年度上期の取組みを共有する報告会を開催しました。

[概要]
AISI事業実証WGでは、信頼とイノベーションが両立するAI社会の実現を目標にAIの安全性評価に関する実証を行い、社会・産業・政策の各レベルにおけるAIセーフティ評価に関する共通理解の醸成と具体的な実装に向け、事業者や技術者の取組みを支える活動を行っています。

会場の様子
会場の様子

報告会当日は、SWGに参画する企業・研究機関・団体のほか、関係府省庁等からオンライン参加を含め総勢130名の関係者が出席し、各分野におけるAIセーフティ評価の実証結果を含む活動進捗や、新たに組織した教育SWG・ジオAI SWGの活動方針について、情報共有が行われました。また、ゲストスピーカーとしてAnthropic社、OpenAI社にもご登壇いただき、最新動向についてご講演いただきました。

AISIでは、今後もAIセーフティの実現に向けた活動の更なる活性化を図ってまいります。

[イベント詳細およびプログラム]
名称:AISI事業実証WG 2026年度 上期報告会
開催日時:2026年10月7日(水) 14:00~17:20
開催場所:株式会社三菱総合研究所 会議室
参加者:事業実証WGおよび各SWGの関係者、関係府省庁(オブザーバー)

時刻 プログラム 登壇者
14:00

内閣府開会挨拶

AISI挨拶

内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局
人工知能政策推進室 企画官

齊藤 大地 氏

AISI 所長

村上 明子 氏

14:15

AISIの活動について

AISI 副所長

平本 健二 氏

14:25

事業実証WG 全体活動概要紹介

AISI

宮﨑 敏 氏

14:40

ヘルスケアSWG活動報告

Ubie株式会社 政策渉外参事

井上 真夢 氏

Ubie株式会社 Chief AI Officer

風間 正弘 氏

14:55

ロボティクスSWG上期活動報告

国立研究開発法人産業技術総合研究所
ウェルビーイング実装研究センター
副研究センター長

中坊 嘉宏 氏

15:30

基調講演:
より長く、より高難度なタスクへ:自律AIエージェントの最新技術動向と、安全に動かすための設計と評価

Anthropic Japan合同会社
アプライドAI・プロダクトエンジニア 

吉田 弘毅 氏

16:00

データ品質SWG上期活動報告

独立行政法人情報処理推進機構

坂元 哲平 氏

16:15

適合性評価SWGの紹介

AISI

髙村 博紀 氏

16:25

教育SWG上期活動報告

AISI

深井 雄介 氏

16:35

ジオAI SWGの紹介

国立研究開発法人産業技術総合研究所
インテリジェントプラットフォーム研究部門
副研究部門長

金 京淑 氏

16:45

基調講演:
AIエージェントの価値を社会に届けるOpenAIの開発方針と安全性への取り組み

OpenAI Japan合同会社
Global Affairs, Head, Policy and Partnership

大久保 和也 氏

17:15

閉会挨拶

AISI 副所長

関根 聡 氏

[本報告会における発表内容概要]
開会挨拶:内閣府 齊藤企画官

開会挨拶:内閣府 齊藤企画官

AIモデルの急速な進化に伴い、サイバー攻撃への悪用や想定外の行動など、高性能AIがもたらす新たなリスクへの対応の重要性が高まっています。こうした状況を踏まえ、日本では、「人工知能基本計画」や「バーティカルAI領域別戦略」に基づき、「信頼できるAI」の社会実装や、バーティカルAI、フィジカルAIの展開を推進しています。そのためには、AISIおよび事業実証WGに参加する皆様とともに、AIをどのように評価し、どのように安全性を担保するかという技術的・実務的な物差しを構築していくことが重要です。日本発の評価手法やベストプラクティスとして国内外へ是非発信していただきたい。

開会挨拶:AISI 村上所長

開会挨拶:AISI 村上所長

AISIは、信頼できるAIの提供に必要な情報や技術を有し、日本を世界で最もAIを開発・活用できる国にすることを目的に活動しています。昨今、AIに関するインシデントやリスクについて、毎日のように報道されており、AIセーフティの重要性がますます高まっている状況です。こうした状況を踏まえ、事業実証WGの取組みを通じて、各分野・業界におけるAIのリスクや必要な対策について先行的に議論し、将来的に顕在化するリスクへの備えにつなげていくことを期待しています。AISIが有するAIに関する最新情報と、事業実証WGの皆様が持つ業界知識を融合し、安全安心にAIを活用できる日本をともに作っていきましょう。

AISIの活動について:AISI 平本副所長

AISIの活動について:AISI 平本副所長

AIの進化と利活用の拡大に伴い、技術領域や適用業務領域、検討範囲など、AISIが対応すべきスコープが広がっています。こうした状況を踏まえて、政府機関や海外のAISI、民間組織と連携しながら、実務に適用可能な評価手法やガイドを体系的に整備する取組みを進めています。今後は、各組織との協調によって得られた成果を組み合わせ、AI安全性をどのように評価・測定していくべきかを整理していきます。あわせて、AIセーフティの情報を必要な方々に届け、AIの導入と活用を促進するため、AISIからの情報発信も一層強化していきますので、事業実証WGで出していただいた成果も随時発信いただけるとありがたいです。

事業実証WG 全体活動概要紹介:AISI 宮﨑氏

事業実証WG 全体活動概要紹介:AISI 宮﨑氏

AISI 宮﨑が事業実証WGの体制や全体的な活動概要について紹介しました。

ヘルスケアSWG活動報告:Ubie株式会社 井上氏、風間氏

ヘルスケアSWG活動報告:Ubie株式会社 井上氏、風間氏

昨年度の活動の結果、「ヘルスケア領域におけるAIセーフティ評価観点ガイド」を2026年4月に公開しました。今年度は、AI提供者側の観点でガイドの有用性を検証し、AI利用を進める医療機関などから幅広い意見を集め、ガイドの改訂を進めています。
※写真左より、Ubie株式会社 井上氏、Ubie株式会社 風間氏

ロボティクスSWG上期活動報告:国立研究開発法人産業技術総合研究所 中坊氏

ロボティクスSWG上期活動報告:国立研究開発法人産業技術総合研究所 中坊氏

昨年度は、実証フィールドでの実機評価を行い、今年度上期にその成果を「AIロボティクスに関するセーフティ評価観点ガイド」として取りまとめ、公開しました。今年度下期は評価観点の有用性検証と、AIロボットの運行設計領域(ODD)を検討するための実証実験を進めています。

データ品質SWG上期活動報告:独立行政法人情報処理推進機構 坂元氏

データ品質SWG上期活動報告:独立行政法人情報処理推進機構 坂元氏

昨年度は、データ品質マネジメントガイドブックの改訂を行い、今年度上期にチェックリストを策定し、公開しました。今後の活動としては、チェックリストを実業務に適用して有効性や課題を検証し、改善につなげていきます。また、AI・データの価値を引き出すためのメタデータ品質等の検証を進めています。

適合性評価SWGの紹介:AISI 髙村氏

適合性評価SWGの紹介:AISI 髙村氏

国際標準化(SC42等)活動と連携しながら、AI分野における適合性評価について検討しています。人とAIの協働を含むAIシステムに対する適合性評価制度の枠組みについて議論を進めています。本活動は標準型BRiDGEプロジェクトと連動して進めており、報告書、ガイド等の整備を進めていきます。

教育SWG上期活動報告:AISI 深井氏

教育SWG上期活動報告:AISI 深井氏

教育分野における生成AIの安全な利活用に向け、今年度から新たに教育SWGを設立しました。今年度は、初等中等教育段階における生成AI利活用に関するリスクの整理を行いました。今後、有識者等との意見交換を重ね、初等中等教育段階におけるユースケース・リスク、評価観点を取りまとめていきます。

ジオAI SWGの紹介:国立研究開発法人産業技術総合研究所 金氏

ジオAI SWGの紹介:国立研究開発法人産業技術総合研究所 金氏

地理空間情報をAIシステムで安全に活用するために、ジオAI SWGを設立しました。今年度は、地理空間情報の整備・更新に関わる共通フレームワークガイドラインおよびAI活用による数値地形図の公共測量マニュアルの公開を目指し、検討を進めます。

基調講演

基調講演

ゲストスピーカーとして、Anthropic社とOpenAI社にご登壇いただき、最新動向についてご講演をいただきました。
※写真左より、Anthropic Japan合同会社 吉田氏、OpenAI Japan合同会社 大久保氏

閉会挨拶

閉会挨拶

AISI副所長の関根が閉会の挨拶を行いました。

[各SWGの参加組織]
ヘルスケアSWG
Ubie株式会社、株式会社Awarefy、味の素株式会社、株式会社asken、SB Intuitions株式会社、株式会社Kiei、塩野義製薬株式会社、シミックホールディングス株式会社、SherLOCK株式会社、日本デジタルヘルス・アライアンス(JaDHA)、ヘルスケアサーカス株式会社、株式会社Peds3、株式会社MICIN

ロボティクスSWG
国立研究開発法人産業技術総合研究所(AIST)、株式会社IHI、NECネッツエスアイ株式会社、川崎重工業株式会社、サイバネットMBSE株式会社、一般社団法人セーフティグローバル推進機構、セイコーエプソン株式会社、一般財団法人日本品質保証機構、一般社団法人日本ロボット工業会、パナソニックホールディングス株式会社、株式会社日立製作所、株式会社Forcesteed Robotics、富士通株式会社、株式会社ベリサーブ、三菱電機株式会社、株式会社村田製作所、株式会社レゾナック、ロボット革命・産業IoTイニシアティブ協議会AI利活用安全性検討SWG

データ品質SWG
独立行政法人情報処理推進機構、ウイングアーク1st株式会社、株式会社NTTデータ、株式会社NTTデータ バリュー・エンジニア、株式会社Elith、兼松株式会社、株式会社Quollio Technologies、独立行政法人国立印刷局、SAS Institute Japan株式会社、国立研究開発法人産業技術総合研究所(AIST)、日本電気株式会社、富士通株式会社、PwC Japan有限責任監査法人

適合性評価SWG
AIセーフティ・インスティテュート(AISI)、国立研究開発法人産業技術総合研究所(AIST)、JIS登録認証機関協議会(JISCBA)、一般社団法人情報マネジメントシステム認定センター(ISMS-AC)、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)適合性評価推進センター、一般財団法人日本規格協会(JSA)、公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)、一般財団法人日本品質保証機構(JQA)、日本マネジメントシステム認証機関協議会(JACB)、認定試験所連絡会(JALA)

教育SWG
AIセーフティ・インスティテュート(AISI)

ジオAI SWG
国立研究開発法人産業技術総合研究所(AIST)、アジア航測株式会社、アドソル日進株式会社、国際航業株式会社、一般社団法人社会基盤情報流通推進協議会、公益財団法人日本測量調査技術協会、株式会社パスコ、PwCコンサルティング合同会社、LocationMind株式会社

[関連情報]
AISI事業実証ワーキンググループ・ビジョンペーパー(第2.0版)
https://aisi.go.jp/output/output_information/261006/