AI情報通:10月15日15時の情報

2026年10月13日に、英国政府は、カナダとの協力を深め、フロンティアAIのリスクへの対応を強化する方針を公表した。また同日、英国保安局(MI5)は、AIによる国家安全保障上の脅威を評価する「AI Threat Assessment Centre(AITAC)」を設置したと公表した。

AIリスクへの対応力強化に向けた英国政府の取組

  • 英国政府 “UK-Canada renewed AI security partnership”
    英国政府は、フロンティアAIの能力向上に伴うリスクへの対応を強化するため、カナダとのAIセキュリティ分野での協力を深めると公表した。
    両国は、AIのセキュリティ対策に関する共通の技術基準づくりや、フロンティアAIの能力・リスク・評価方法に関する定期的な情報交換を進めるとしている。
    また、安全保障分野の既存の枠組も活用して、機微な情報の共有を強化する方針も示されている。さらに、両国のAISI間で職員の交流や連携した評価を行うことも検討するとしている。

    [リンク]
    英国政府. “UK-Canada renewed AI security partnership”, October 13, 2026
    https://www.gov.uk/government/news/uk-canada-renewed-ai-security-partnership

  • 英国保安局(MI5) “MI5 Director General Delivers Annual Threat Update”
    英国保安局(MI5)は、AIによる国家安全保障上の脅威を評価するための組織「AI Threat Assessment Centre(AITAC)」を同局内に設置したと公表した。
    同公表では、設置の背景として、AIがサイバー攻防を加速させていることや、テロリストが偵察や攻撃手法の改善にAIを利用しようとした事例が確認されていることが挙げられている。また、AIが生物兵器の脅威を大きく変える可能性についても、まだ現実化していないが、特に重視するリスクとして示されている。
    また、AITACの役割としては、英国AISIや国家犯罪対策庁等の専門的な知見を結集し、複数の情報源を基にAIによる国家安全保障上の脅威を評価することが挙げられている。加えて、評価の結果を通じて、AIの活用や悪用リスクへの対応に関する政府の判断を支援することについても言及されている。

    [リンク]
    MI5. “MI5 Director General Delivers Annual Threat Update”, October 13, 2026
    https://www.mi5.gov.uk/mi5-director-general-delivers-annual-threat-update

その他のAI関連情報

  1. Google:”Developing Gemini 4 Argon responsibly and safely”(2026年10月13日)
    Googleは、「Gemini 4 Argon」の安全性・セキュリティに関する評価の結果を公表した。同社は、サイバー・生物分野の能力が向上したことを確認した一方で、危険な行為への支援を求める依頼を拒否する性能が向上し、評価中の不正な行動も従来モデルより減少したと説明している。また、能力の悪用や意図しない行動を防ぐための対策として、危険な依頼・応答を検知・遮断する安全策や、エージェントの行動・推論過程を監視する機能を導入したと発表している。
    https://blog.google/innovation-and-ai/technology/safety-security/gemini-4-model-safety-security/

  2. シンガポール政府(CSA):”Singapore Launches Cybersecurity Strategy 2026 to Strengthen National Cyber Resilience”(2026年10月13日)
    シンガポール政府は、国家サイバーセキュリティ戦略2026を公表した。同戦略では、重要インフラの防御を強化するとともに、AIを活用したサイバー防御や、AIシステムを安全に導入するための指針づくり等を進めるとしている。
    https://www.csa.gov.sg/news-events/press-releases/singapore-launches-cybersecurity-strategy-2026-to-strengthen-national-cyber-resilience/

  3. Meta:”Introducing Muse Wonder and Muse Wonder Full: Frontier Models for Agents”(2026年10月12日)
    Metaは、個人・業務向けのAIエージェント用モデル「Muse Wonder」と「Muse Wonder Full」を公開した。同社は、両モデルに共通する特徴として、利用者とAIとの過去のチャットで得た重要な情報を保持して別のチャットでも活用する機能や、作業の途中で問題が生じても誤りを修正しながら、複数工程の作業を継続して進める機能を挙げている。また、AIモデル自体の安全性を高めるため、学習段階で、利用者の許可なく個人情報を共有することや、有害な行為への支援に応じることを避けるよう調整したと述べられている。
    https://about.fb.com/news/2026/10/introducing-muse-wonder-models

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